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ギブソンEB-1の構造 その13

〈Shipping Data(出荷資料)とその考察〉

ここで、公開されているギブソンの出荷データについて触れておこう。

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EB-1と初期型EB-Oの出荷データ
Solid Electric bass Cherry Walnut
EB-1(Violin)-53 ---- 105 ------------
EB-1-54 ---- 125 ------------
EB-1-55 ---- 127 ------------
EB-1-56 ---- 65 ------------
EB-1-57 ---- 79 ------------
EB-1-58 ---- 45 ------------
EB-1-70 ---- 404 ------------
EB-1-71 ---- 65 ------------
EB-1-72 ---- 2 ------------
EB-1-73 ---- 2 ------------
EB-0 (D.C.Junior) -59 123----------------
EB-0 -60 342 ---- ------------


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 上記の表は、現在公開されているギブソンのEB−1と初期型(DC・Jr仕様)EB−Oの出荷データである。 ただここで示されているのは、あくまで出荷時の数字なので生産年の数とは一致しない。オリジナルEBについても'53年に出荷さ れたものについてはシリアルの付いていないものがあったことなどから、レス・ポールと同様、'52年に生産されたものがあった のは想像に難くない。

 また、リイシューEB-1についても、すべてが'70年以降の出荷となっているが、シリアル番号や'70年以降のギブソンに 特徴的な、ヘッド付け根に付けられた補強用のボリュートが無いことからも、実際の生産年は'68年から'69年にかけての生産である ことが知られている。

 また、表に示された数字を見ても分かるように、オリジナルは'58までに総数546本、リイシューに至ってもオリジ ナルよりも少ない総数473本で、両方合わせても1,019本と極めて生産本数は限られる。ちなみにオリジナルEBの生産開始から2年 後の、'55年からギブソンに触発されて生産の始まったへフナーのバイオリンベースは、現在に至るまで20,000本以上生産されて おり、その違いは歴然だ。



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 上記は、表に示されている初期型(DC)EB-0の画像である。出荷記録では、僅か2年あまりの間に総数465本 生産されたことになったっている。実際は、61年の初期まで出荷されていたことが確認されている。この最後バージョンは、スモ ール・ヘッド、バンジョー・ペグからラージ・ヘッド、シャーラーペグに変わっており、のちのSG版EB-0に繋がっていく。この画 像は、梅雨の晴れ間に自然光の下で撮ったものである。ちなみにこの個体のウェイト・データは、3.6kgである。



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